今回は私がフルイド アクリリックに使用しているメディウムをご紹介します。
メディウムとは、アクリル絵の具に混ぜる液体のことです。
左から順に 、
– Distilled Water (蒸留水)
– Poring medium (ポーリング メディウム)
– Floetrol (フロートロール)
ポーリング メディウムやフロートロール、あまり聞かない名前ですが私に分かる限り
詳しく説明をしていきますね。
まず蒸留水、これは分かりますね。
水道水ではありません。
イギリスの水道水には硬水に石灰が入っているので絶対にNGです。
普通にコップを洗っても綺麗に水をふき取らないと、全部白い痕になります。
せっかくの作品が台無しになってしまいます。
日本の水道水であれば大丈夫そうです。
作品の質を一番に考慮するなら蒸留水がオススメです。
次にポーリング メディウム。
ポーリングメディウムは楽天で購入できます。
こちらは画材なのですが、絵の具などを滑らかに流れやすくする役割があります。
絵具がとろとろになります。
絵の具がキャンバス上をダラダラと流れているような作品などを見たことはありませんか?
絵の具だけでは固いのでそうはいきませんが、ポーリング メディウムを混ぜれば、
流れのある面白いアートも表現できます。
画像のLiquitex (リキテックス) という海外ブランドのものが日本では多く販売されています。
ですが、こちらは比較的高価なブランドなので、海外にお住いの方はもっと安い
ポーリング メディウムも見つけることができると思います。
そして、フロートロール。
こちらは画材ではなく、ペイントコンディショナーといって、
家の内/外壁のペンキ塗りの際に、混ぜ合わせて滑らかに塗りやすくし、
そして塗装を強く長持ちさせる役割があります。
フロートロールを画材として販売しているブランドもあります。
そちらはエアブラシのインクを滑らかにするためにも使用できるようです。
ということは、ポーリングメディウムと同じ役割のものですね。
ですが、フロートロールを混ぜることによってセル(フルイッドアートの細胞
のような泡のような模様) が大きく、たくさん出やすくなるんです。
なぜセルが綺麗に出来やすくなるのかはわからないのですが、多くのアーティストが
フロートロールを使用し、絶賛しています。
ただ、日本では手に入りにくく、またとても高価です。
私は帰国の際に配送する荷物と一緒に持ち帰れればと思ったのですが、
危険品に該当するため、残念ながら持ち帰ることは出来ませんでした。
日本ではペイントコンディショナーという名前で販売されているものはあまり見ませんが、
似たような商品を使用することができます。
ポーリングメディウムだけ使うよりセルは出来やすくなります。
最後に、フルイッド アクリリック アートでもっとも大事なもの。
100%のシリコンオイル。
このシリコンオイルがフルイッド アクリリックのセルの秘密なんです。
なのでこれを入れ忘れると、ただのマーブル模様になってしまいます。
アクリル絵の具、蒸留水、ポーリングメディウム、フロートローなどを混ぜ合わせて、
最後に準備が整った後にシリコンオイルを加えます。
シリコンオイルは潤滑油や錆止めなど様々な用途で使用されます。
ヘアオイルに含まれていたりもしますね。
画材として販売しているところは少ないので手に入りにくいと思います。
私はタイヤやローラーの潤滑油として販売されているシリコンオイルを使用します。
シリコンオイルを購入する時は、
必ず透明な100%シリコンオイルを選んでください。
画材として販売されているものでなければ、100%のシリコンオイルではないものが多く、
化学薬品が含まれていたりもするため、色や臭いがあったりします。
シリコンオイルは数滴ずつしか使わないので、小さなボトルでも長持ちしますよ。
そして、
実はシリコンオイルに近い性質を持つものであれば代用できます。
もちろんオイル系のものです。
私はシリコンオイル以外のものは、まだわずかしか試したことがないのですが、
確かにセルが出来ます。
アロマオイルやヘアオイルなどです。
今回はフルイッドアクリリックに必要な基本の材料ということでご紹介しました。
まとめ
– Distilled water (蒸留水)
– Poring medium (ポーリング メディウム)
– Silicon Oil (シリコン オイル)
– Floetrol (フロートロール) があると、より簡単に大きなセルが出来る
( アクリル絵の具は普通の安いもので構いませんよ。)
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