現地の人に聞くまで知らなかったのですが、
ヴェネツィアの島々は人工島なんです。
5世紀に侵入してきたゲルマン人から逃れるためにイタリア人が
逃げて行き着いたのがアドリア海に面するラグーン。
ラグーンの水が城壁のような役割を果たし、ゲルマン人の侵入を
防いでくれたそうです。
そしてラグーンの下の泥に何千万本もの木の杭を打ち付けて
レンガなど数種類の石を重ねて基礎を作り家々を建てていったんです。
ヴェネツィアでは近年、地盤沈下に加え、地球温暖化により
海面上昇が起こり、以前は10年に一度ほどだった洪水が
今では年に数回の頻度で起きているようです。
洪水が起きると広場も水浸しになってしまうため、移動のために
仮設の足場が置かれたりします。
少し風が強くなるだけでも海沿いの歩道が波で濡れることもあり、
怖がりの私はちょっと不安になりました。
そんなヴェネツィアで2003年に開始され現在も進行中の
” MOZE Project (モーゼ計画) ” 。
3か所あるラグーンの入り口に開閉可能な可動式ゲートを設置し、
ラグーンに入ってくる海水の量をコントロールしようという計画。
水の都ヴェネツィアでは貿易のために大きな船が行き来するので
完全にラグーンの入り口を閉じてしまうわけにはいかないのです。
海底に巨大な可動式ゲートを設置するので、すでにかなりの費用が
かかっているのですが、その費用は年々どんどん増えていき、
さらに完成が何年も遅れているのが現状だそうです。
完成したところで正常に動くのか、実際にどれほど問題が
改善されるのかも分かりません。
地球温暖化問題やこれから起こりうる自然災害を考えると
不安になりますね。
『ヴェネツィアは海に沈む運命にあるのかもしれない』
と言う研究者たちもいるようです。
MOZE計画で問題を解決することは出来ないだろうと現地の
住人も言います。
今回はヴェネツィアについてでしたが、島国の日本にとっても
地球温暖化は今後大きな問題になるはずです。
便利な家電が当たり前のように普及している現代では地球温暖化を
止めることは不可能かもしれませんが、もし世界中の人たちが
意識して二酸化炭素を発生するゴミを減らしたりすれば
ずいぶん変わりますね。
無駄に買わない、エコバッグを使用して過剰包装の商品を避ける、
可燃・不燃・リサイクルのゴミを分ける。
簡単そうですがこれを100%できてる人ってほとんどいないですよね。
私はエコバックを携帯し、ゴミの分別には気をつけているのですが、
過剰包装の商品でも安さや品質などを優先して買ってしまっています。
オンラインショップの利用が増えている現代ではどうしても梱包・包装の
ゴミが増えがちです。
もっと気をつけないといけないですね。
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