Marble & Waves のブログでは、一番最初の記事でレジンアートについて触れましたが今回が初めての解説になります。
レジンアート自体は材料と道具さえあれば簡単にはできます。
< 必要な材料 >
1- エポキシ レジン
一般的には透明レジンに着色して使用します。
注意 : UVレジンはUVライトで硬化させるレジンです。レジンアートには向きません。
注意 : 硬化時間を必ず確認して購入してください。作業可能時間と硬化時間は異なります。
(下でまた詳しく説明しますね。)
まずは、この2点に注意してレジンを選んでくださいね。
レジンアートに使用されるレジンはエポキシ レジンというものです。
UVライトで硬化させるUVレジンではなく、時間が経てば自然に硬化するレジンです。
レジンは必ず主剤と硬化剤という2本の容器が1セットになっています。
この主剤に硬化剤を加え、混ぜ合わせる (撹拌させる) と硬化が始まります。
この主剤と硬化剤の混合比は、レジンによって違います。
主剤:硬化剤 = 1:1 または 2:1 のものが一般的です。
ちなみに現在私が使用している日新クリスタルレジンNEOの混合比は2:1で、作業可能時間が60分です。
作業可能時間というのは、レジンの成形に影響なく作業が可能な時間を指します。
なので、60分で硬化するわけではありません。
作業可能時間はあくまでも目安で、使用するレジンの量や厚み、着色した顔料、また気温や熱などに影響を受け短くも長くもなると思います。
熱が加わると若干早く硬化します。
硬化時間というのが、完全に硬化するまでにかかる時間のことです。
レジンアートに適したレジンでは基本的には硬化時間が24時間〜48時間とされるものが多いです。
日新クリスタルレジンは24〜36時間とされています。
海外にお住まいの方はアート レジンなどのアート用レジンが日本に比べると安く手に入ります。
使い方は全く同じですが、混合比が 1:1 のものが多いです。
ちなみに上の商品2つは、左が一般的によく使われているタイプのクリスタルレジン、右のクリスタルレジンNEOは左のものより黄変しにくい(黄色く変色しにくい)レジンです。
そのため、白や明るい色の作品なら右のNEOを強くお勧めします。
2 – ピグメント (顔料)
ピグメントにはたくさんの種類があります。
例えば、パウダーやジェルタイプの顔料や、アクリルインク、アクリル絵の具など様々なものが使用できます。
注意 : ピグメントはレジンに対して10%以下のみ使用すること。
ピグメントが多すぎるとレジンの硬化不良や硬化後のレジンのベタつきなどの原因となります。
ですので、ピグメントは少量でも着色力があるものがおすすめです。
アクリル絵の具も使用可能ですが、量に気をつけてくださいね。
私の個人的な意見としてはアクリル絵の具の場合は純粋なピグメントではなく、絵の具として様々なものが加わっているので、純粋なピグメントと比較すると着色力は弱く、絵の具を多く加えすぎることによりレジンも硬化しにくくなる感じがするので、私はレジンアートには使用しません。
私は現在は主にパウダー顔料を使用していますが、良いジェル顔料が見つかればジェル顔料に移行したいです。
品質の悪いパウダーだとダマが残りやすいですし、綺麗に色が混ざるまでに時間がかかり、レジンアートの作業時間が減ってしまうからです。
3 – ガストーチ ( バーナー ) / ヒートガン
ガストーチなどの熱を使わずにレジンアートを綺麗に仕上げるのは至難の技です。
熱を加えることにより、レジンに混ざった気泡を簡単に取り除くことができます。
ガストーチでもヒートガンでもどちらでも大丈夫ですよ。
私は両方を使い分けています。
ヒートガンはこんなヘアドライヤーのような形をしたものが使いやすいです。
実際に私が使用しているタイプのものです。
もう少し安いヒートガンもあるのですが、その多くが1800Wです。
こちらは1200Wなので家庭の電源でも安心して使えそうだったので選びました。
ヒートガンの良い点は弱い熱風が出るので、その風でレジンを動かすことができ、表現の幅も広がります。
ですが、レジン自体は火気厳禁とされていますので自己責任でお願いします。
ガスマスクの着用もお勧めします。
火を使わなくてもレジンを湯煎しておくと気泡が抜けにくくなるそうです。
そして、火やヒートガンを使わない場合でもレジンを使用する時には必ず十分な換気が必要です。
4 – 計量カップ または 量り & スプーンなど
レジンは正確な軽量が必要です。
混合比が正しくなければ、硬化不良などの原因になります。
計量カップや量りを使って正しく軽量する必要があります。
そのほかに、ピグメントとレジンを混ぜるための紙コップなどの容器が ( 使用する色の分 )必要になります。
また、レジンを混ぜ合わせるためのスプーンやポプシカルスティック( アイスの棒のような平らなウッドスティック ) などを数本 ( レジン液混合用 + 使用する色の分 )を用意します。
また、レジンに埃が入ってしまった時にすぐに取り除けるよう、爪楊枝なども用意しておくと便利です。
5 – パネル ( + レベル )
レジンアートをするパネル(キャンバス)が必要ですね。
初めての場合は小さなものをおすすめします。
ウッドパネルや、絵画用のキャンバスなど様々なものが使用できます。
ですが、表面が平らなものを選んでください。
私が使用しているパネルはウッドパネルで、キャンバスなど何も張りません。
キャンバスはレジンの重さで中央が弛んでしまったり、レジンが中央に流れてしまって角だけキャンバス地がむき出しになってしまう可能性もあります。
木製パネルには大体ラワンベニヤとシナベニヤの2種類が多く見られます。
私はアートは素人なので詳しくはわかりませんが、ワランベニヤは時間経過で茶色い灰汁が出てくる場合があり、シナベニヤはその点では心配がないという情報を見たので、基本的にはシナベニヤを使用しています。
単品で購入すると割高なので、私は10枚セットなどで購入することもあります。
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もちろん平らな場所で作業をしていただくのですが、できればレベル ( レベラー )を使って完全に平らかどうかをチェックするのが良いです。
レベルとはこんなものです。
大きい作品の時は長いレベルで数カ所で確認するのがおすすめです。
ちなみにスマホアプリでもレベルアプリがあります。
6 – 台
レジンアートをする時にはキャンバスを支える ( 乗せる ) 台が必要です。
レジンがキャンバスから流れ落ちた時に、キャンバスが作業台にくっついて硬化するのを防ぐためです。
台の高さは2cm以上あればキャンバスを持ち上げやすく、作業がしやすいと思います。
もちろんこの台も平らであることが大事ですね。
画像では使用した紙コップを台として再利用しています。
お盆のように周りに高さがあるものをキャンバスとする場合は、
レジンは流れ落ちないので、台は無くても大丈夫だと思います。
7 – 手袋
レジンでアレルギーを起こす人も多いそうです。
必ず手袋をして作業を行ってくださいね。
それにレジンは完全に硬化するまではかなりベタつきがあり、石鹸や洗剤を使って手を洗ってもなかなか綺麗に取れません。
なので髪の毛も結べる長さなら結んで、汚れても良い服装でしてくださいね。
服についてしまったらもう取れません。
8 – ビニールシートなど
レジンで床や机が汚れないようにビニールシートなどのなるべく防水性が高いもので覆ってください。
私はビニールシートを重ねることが多いです。
新聞紙の場合は、多量のレジンがこぼれると新聞紙数枚は簡単に染み込みこんでしまいます。
それに新聞紙は火を使う場合には引火しやすいです。
大事なカーペットやフローリングを汚さないために、大袈裟なくらいにしっかりとカバーしてもいいと思います。
以上、これらのものがあればレジンアートが始められます。
レジンは通常、火気厳禁とされています。
火を使わなくてもレジンアートはできますので、自己責任で判断してください。
消化器などを用意し、必ず十分に換気をしてください。
——————————————追記——————————————–
9 – 有機溶剤用ガスマスク
レジンは有機溶剤です。
火を使わない場合も、健康のために”有機溶剤用”ガスマスクの着用をお勧めします。
(改めまして、レジンは基本的に火気厳禁と記載されていますので、ガストーチやヒートガンなどの使用は自己責任で行ってください。レジンは有機溶剤であり、健康への影響もあります。必ず充分な換気をしながら、有機溶剤用のマスクを着用して作業を行ってください。)
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