レジンアートで出来る波のようなレース模様やマーブル模様は本当に美しいです。
色や濃度、熱によってその反応は様々です。
しかし、そんな繊細なレジンアートだからこそ気温や湿度の影響を受けやすいんです。
気温も湿度も高い日本の夏にレジンアートをすることは難関です。
私が使用しているレジンの場合は、以下の使用条件となっています。
– 室温度・樹脂温度:18℃以上
– 湿度:70%以下
これは他のレジンブランドでもほとんど変わらないと思います。
作業時の気温は20〜25℃くらいが適しています。
熱を加えるとレジンの硬化が早まるように、夏の気温が高い時期には硬化が早くなります。
逆に冬は硬化が遅くなりますね。
日本では梅雨の6、7月は徐々に気温も湿度も上がり、梅雨が終わっても夏の間中その蒸し暑さは続きます。
この6月〜8月のレジンの使用感は他の季節とは明らかに違います。
– 気温
気温が高く、レジンの硬化が早まる分、作業時間は短くなりますね。
レジン自体が気温が低い時期と比べると軟らかくトロトロしているので、キャンバス上からレジンが流れやすい感じがします。
気温自体は仕上がりにそこまで大きな影響はないように感じました。
– 湿度
作業中は私はあまり湿度による影響は感じませんでした。
作業が終わり、硬化のため放置していると徐々に影響が見え始めます。
放置し始めてからしばらくすると、レジンの表面に波のような小さな凸凹が現れ始めました。
湿度が低い時は、艶があり、ガラスのように反射するようななめらかで平らな表面になります。
もう一つの現象も現れました。
レジンの表面の丸い凹みです。
これはフィッシュ・アイ と呼ばれる現象です。
この写真の丸で囲まれた部分がフィッシュ・アイです。
全体にも、先に述べた波のような小さな凸凹が見られます。
残念ながらこれらの現象が現れると、どうすることもできません。
湿度の影響を受けてしまった場合、完全硬化後にもう一度トップレイヤーを流し直さなければなりません。
– 対策はある?
対策としては室温と湿度をできるだけ良い状態にするしか方法はありません。
私は (作業中は換気は必須なので) 作業終了後、つまり硬化のために放置する時にクーラーをつけておいたり、除湿・乾燥機も使用してみました。
フィッシュ・アイは改善しました。
しかし湿度が高いうちは何度やり直しても波のような小さな凸凹が完全になくなることはありませんでした。
9月上旬になってもなお、まだまだ湿気は高いようで、完璧なトップレイヤーに仕上げることは難しいです。
ちなみに5月末まではカラリとしたちょうどいい気候で全く問題ありませんでした。
なので対策としては、ベースやデザインは夏の間に作っておき、トップレイヤーは辛抱強く待って湿度が低い季節に作ることです。
日本の長い夏が終わるのをひたすら待つのは辛いですが、高価なレジンをたくさん無駄にするよりは良いかな、と思います。
湿度が高いとレジンアートで人気の波のようなレース模様ができにくいという情報もあるようですが、私は夏の間もその影響は実感することはありませんでした。
レジンを流し込むとすぐにレース模様になりましたし、作業中に模様が消えてしまうようなこともありませんでした。
繊細なレース模様はレジンがまだ柔らかいうちには流れたり変形したり薄くなりやすいのですが、もしも全くレース模様が出来ないという場合は、レシピか作業工程に原因があるのかもしれません。
ただ、レジン表面はやはり硬化中に湿度の影響を受けて凸凹になってしまいますね。
夏の間何度やり直しても凸凹になってしまった方は、是非諦めずにこれからの季節に再挑戦してみてください。
(レジンは基本的に火気厳禁と記載されていますので、ガストーチやヒートガンなどの使用は自己責任で行ってください。レジンは有機溶剤であり、健康への影響もあります。必ず充分な換気をしながら、有機溶剤用のマスクを着用して作業を行ってください。)
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