Resin Art : 海の波模様ができない… 原因はこれかも?

 

レジンアートで海の波ような模様を描きたいという方が増えていますね。

レジンアートとしてはシンプルなマーブル模様に並んで、波の模様は最もスタンダードなレジンアートですね。

作品のデザインによっては雲のようにも見えてとても素敵です。

難しそうに見えるのですが、実は最も簡単な模様で、デザインや色の組み合わせや仕上がりでいかにその模様を美しく見せるかが技術とセンスの見せ所なんです。

しかし『波の模様が出ない』とか『模様が出た後に消えてしまう』というご相談もありました。

私の場合は、波模様を出したくない時にも勝手に大発生してしまうくらいなので、はっきりと原因は分かりかねるのですが、原因として考えられる点はいくつかあります。

 

まずは波模様が発生する仕組みを知ることが大事です。

私は独学なので、厳密に言うと間違った点もあるのかもしれませんが、ふわっとご説明させていただきますね。

私はレジンアートを始める前は知らなかったのですが、色には色ごとの重さがあるんです。

この色の重さの違い (比重) によって波模様が発生するのですが、色の中で最も軽い色が白色なんだそうです。

逆に黒などの濃い色は重くなると思います。

実は軽い色ほどレジンの波模様が発生しやすいです。

なので、波模様を作りたい時は白色顔料のみを加えたレジンを使うのが最も簡単なんです。

着色していない透明のレジンに白色顔料を混ぜたレジンを垂らすとすぐに波模様が発生します。

熱や火を近づけなくても自然と発生するはずです。

熱はあくまでも模様の発生をお手伝するものなんです。

ちなみに、今までに『シリコンオイルを入れますか?』という質問を数回お受けしたことがありますが、レジンアートにはシリコンオイルは使用しません。

私は入れたことがないのでどの様な反応が見られるか分かりませんが、あまり余計なものを加えると、レジンの硬化不良や硬化後のベタつきの原因になるかもしれません。

また、オイルはレジンの表面に浮きやすく、硬化後も完全に拭き取ることが難しいと思います。

 

では次にレジンに白色顔料で着色するときの注意点をお伝えしたいと思います。

レジンの量に対して顔料(ピグメント)を加えすぎると、レジンの硬化不良、硬化後のベタつきなどの問題が発生します。

そのため、波模様も発生しにくくなったり、発生後にすぐに消えてしまうなどの問題も起きる可能性がありますね。

適切な顔料(ピグメント)の量としてはレジンの量に対し10%以下です。

 

しかしここでご確認頂きたいのが、白色の発色具合です。

レジン量に対し顔料を10%加えたのに、まだ白色が薄くて半透明に見える……という場合はその白色顔料の発色が悪いということです。

安い顔料ですと、溶けにくくダマも出来やすく、発色が悪いかもしれません。

良い顔料でしたら、10%も加えれば十分に発色し、透明感のない白色になるはずです。

 

顔料ではなく絵の具などを使用される方も多いかと思います。

絵の具というのは顔料にその他のものが混ぜられて液状(ペースト状)になっているため、レジンに絵の具を10%加えても実際の顔料は10%以下ということになりますので、色は薄くなりますね。

また、レジンに絵の具を加えると粘り気が出る感じがします。

もしかしたらこの粘り気や混ざっているものが波模様の発生を邪魔しているかもしれません。

純粋な質の良い顔料を使うことがお勧めです。

私がいつも使用しているのは以下の顔料のチタニウムホワイトです。

チタニウムホワイトは不透明な白色です。

紙コップに顔料とほんの少しのレジンを入れてよく混ぜ合わせ、ダマが無くなったら少しずつレジンを加えるのがお勧めです。

(ちなみに私は他の色もホルベインを使用しています。

同じブランドでも色によって発色が違うため、当たりハズレがあります。

比較的、中間色は発色が悪いものが多いです。

黒色も同ブランドのものを使用していますが、とても発色が良く愛用しています。)

 

室温も関係ありますか?というご質問もいただいたのですが、私の場合は季節に関係なく換気をしっかりしながら作品制作を行うので、外気温に近いのですが、波模様のでき方に差を感じたことがありません。

しかし、もちろんレジンの使用には適切な気温がありますので、それを守って作業をされた方が良いと思います。

(使用するレジンによって推奨する気温は若干違いますが、だいたい20〜25度くらいが良いとされます。説明書をご確認ください。)

特に日本の夏は暑く湿気が多くてレジンの仕上がりが悪くなるので、模様の出方にも影響があるかもしれませんね。

日本では春や秋などの過ごしやすい季節が一番レジンが扱いやすいです。

私が使用しているレジンは以下のものです。

高価ですが、黄変しにくいNEO(右)の方が好きです。

 

 

少し脱線しますが、海が好きで海のアートをしたいという気持ちで作品を制作されると思うのですが、プラスチックのカップを使っては捨てるという環境を考えていない動画や写真が散見されます。

SNS等でも多くの方がレジンアートのために用意するものにプラスチックカップを挙げていますが、プラスチックカップは必要ありません

これを見ると本当に悲しい気持ちになります。

私も初めてのレジンアートでは、知らずにプラスチックカップじゃないといけないんだと思って使用したのですが、すぐにプラスチックカップは必要ないことに気づきました。

むしろ紙コップの方が丈夫なんです。

プラスチックカップは割れやすく、再利用しにくいです。

紙コップの方が柔軟性があり、破れたりはしません。

使用後の紙コップはレジンアート同様そのまま硬化させてください。

翌日には硬く丈夫になり、繰り返し使うことによって、どんどん厚く丈夫になります。

私は常に7色分くらいの紙コップを用意しています。

どれも1年以上使用していますが、まだ2年は使えそうです。

もちろんポプシカルスティック(混ぜるための木の棒)も何度でも再利用できるのでレジンを簡単に拭き取って硬化させてくださいね。

海や自然が好きなら、ぜひ紙コップを使用し、レジンを必要な分だけ計量してアートを楽しんでください。

 

脱線してしまいましたが、波模様についてもう一点ポイントをお伝えしたいと思います。

波模様は熱を近づけると更にたくさん発生します

しかし通常は熱を近づけなくても波模様は自然と発生するので、この熱はほんの少しで良いんです。

逆に熱を長時間近づけすぎると、せっかく出来た波模様が薄くなったり、消えたりしてしまいます

レジンは温めると温かいうちはとても柔らかくなります。

そして冷める時には常温で作業した場合に比べて、とても早く硬化します。

熱を当てている時間が長いと発生した模様までも柔らかくなって薄まったり消えたりしてしまいます。

熱を当ててから1、2秒の時差があって多くの模様が発生すると思います。

すこし熱を当てて様子を見る、またすこし熱を当てて様子を見るというふうに慎重に行ってください。

波模様が発生した瞬間からはできるだけ熱を近づけない、というイメージです。

 

 

そして最後に、透明レジンを垂らしてから白色レジンを垂らす時にアドバイスがあります。

レジンを垂らした時には普通、気泡がたくさん入っていますね。

そして多少の埃が入っているかと思います。

透明レジンを垂らして、キャンバス(ウッドパネルなど)上に広げたら、さっと熱を近づけて気泡を逃します。

そうすると気泡が抜け、よりレジンがクリアに見え、表面にある埃が見つけやすくなります。

その埃を爪楊枝などで綺麗に取り除いてください。

埃を取り除いてから白色レジンを垂らしてください

なぜ白色レジンを垂らす前に埃を取り除いた方がいいのか?後じゃダメ?と思われるかもしれませんね。

もちろん後でも埃の最終チェックは欠かせません。

ですが波模様を作った後に埃を取り除くと、波の模様に埃を取り除いた亀裂のような隙間ができてしまったり、白色が引きずられたような跡が残ってしまいます。

上の写真で矢印の方向に波に亀裂が入った痕が見えますね。

ですから波模様を作った後は、なるべくレジン作品の表面を触らなくても良いように前もって準備しておくことが作品のクオリティーを高めるポイントになります。

 

波模様の作り方は以上ですが、皆さん、換気は必ず忘れずに安全にレジンアートを楽しんでくださいね。

(レジンは基本的に火気厳禁と記載されていますので、ガストーチやヒートガンなどの使用は自己責任で行ってください。レジンは有機溶剤であり、健康への影響もあります。必ず充分な換気をしながら、有機溶剤用のマスクを着用して作業を行ってください。)

 

 

 

Marble & Waves を Copic公式サイトでご紹介いただきました

 

 

ご報告が遅くなってしまいましたが、Instgram を見ていただいた方はもうご存知かもしれませんね。

COPICのバリオスインクがコピックインクにリニューアルして、アルコールインクアートのためにボトルが改良されたのはアルコールインクアートをされている皆さんすでにご存知かと思います。

リニューアルされたのをきっかけにCOPIC公式ホームページでは、遂にアルコールインクアートについての紹介ページが追加されたのですが、そこでMarble & Waves と私の作品をご紹介いただきました。

https://copic.jp/howto/ink-art/

 

2年前からCOPICさんのインクのファンだったので、とても感激しています。

アルコールインクアートを始めたのは2年半前で、当時はロンドンに住んでいて、日本のメーカーであるCOPICさんのインクは高価で買うことができませんでした。

最初はイギリスでも安く購入できるアメリカのブランド、Jacquard Piñata (ジャカード ピニャータ) やRenger (レンジャー) を購入して練習していました。

帰国後すぐにCOPICバリオスインクを注文し、それからはずっとバリオスインクを使っていました。

 

2年半前、このブログを始めた時は日本語でのアルコールインクアートの情報が皆無でした。

その当時は英語でのまとまった情報も見つけることが難しかったんです。

最初はInstagramで # (ハッシュタグ) の中に何か情報は無いかとか、高速で流れる動画の中に何かヒントは無いかとか、画像に対するコメント全てに目を通したりとか、とにかく情報収集に時間がかかりました。

今でもよく記憶しているのは、動画や画像の中で、画面の端に映る小さなボトルのかすかに見えるか見えないかくらいのアルファベットを適当に打ち込みながらGoogle検索でヒットさせながら、『この人は何を使っているのか』を調べていました。

(本当はもっと効率の良い調べ方があったかもしれませんね。)

こうしてアルコールインクアートに何が必要なのか、を少しずつ解読していきました。

これを毎日、仕事以外の時間はずっと繰り返していました。

夢中になって気づくと朝になっていることも多く、2日に1回しか寝ていませんでした。

(当時はアルコールインクアートだけでなくレジンアートなど他フルイドアートの情報もなかったので、同時進行でこれら全てについて調べていました。)

後になって思い返すとこの生活を1か月続けた当時の私のパワーってすごかったな、と思います。

この時は仕事と帰国準備と5週間のヨーロッパ一人旅の計画をしなければいけない時期だったのですが、とにかく帰国前にできるだけ早くこのブログでフルイドアートの基本情報を伝えたいという焦りがあったので、ヨーロッパ旅行の計画が後回しになり、旅行の時には自分がどこに行きたいのか分からない、ということになりました。

 

帰国後は、ロンドンでの寝不足の生活と5週間の一人旅が過酷すぎて、しばらくは実家で何もしない生活をしていました。

ですが日本に帰ってきてやっと念願のCOPICのインクが使えるということで、また研究と実験の日々が始まりました。

2018年の春の終わり頃でしたが、その時にはすでに日本でもアルコールインクアートの認知度が少し上がり始めていました。

嬉しさと、逆に焦りも出てきてもっと勉強しなければと思うようになりました。

私は海外で4年以上生活した割には英語はあまり堪能では無いのですが、英語以外でもドイツ語やロシア語の動画でも気になったテクニックがあれば字幕から単語の意味を調べて理解しようとしていました。

ですが情報収集をしても実際にやってみると全然上手くいかず、作品も失敗ばかりで毎回落ち込んでいました。

楽しみより辛さの方が大きくなることがしょっちゅうでした。

それは今でも変わらないのですが、たまに失敗の中に何か小さな発見やヒントがあって、少しずつ進んできました。

そして時々ブログやInstagramでコメントをくださる方がいてくださって、ブログの情報を『ありがとうございます』と言っていただくことがありました。

『こんな私なのに申し訳ない』という気持ちもあったのですが、『やっぱり頑張らないと』という気持ちになりました。

 

今回コピックインクのページに掲載いただいたことをInstagramでご報告させていただいたのですが、『あの当時から読んでいます。』とか『あの時は本当に Marble & Waves 以外に情報がなくて、助かりました。』とお礼のコメントやメッセージをいただきました。

今となっては日本語でのアルコールインクアート情報が溢れかえっていて、逆に見つけたい情報を探すことが大変になってきました。

そんな中で、当時を知っていて覚えてくれている方々がいて、お礼のメッセージまでいただけるなんて、本当に幸せで報われた気持ちになります。

ありがとうございます♡

この機会をくださったCOPICさんにも本当に感謝でいっぱいです。

いつものような情報を詰め込んだ記事でなく、気持ちがいっぱいで申し訳ありません。

気持ちを書くのは恥ずかしくて苦手なのですが、読んでくださった方、ありがとうございました。

 

そして、よく『上手くいかない』、『失敗ばかりで悲しくなる』というご相談のメッセージもいただくのですが、私も同じ気持ちです。

私にとってはアートは自己嫌悪との戦いみたいで、『もう嫌だ』と思いながらも、少しずつ、今でも続けています。

私は怠け者で、飽きやすく、諦めやすい性格なのですが、それでも続けているのはやっぱり好きだからなんだと思います。

そしてありがたいことに応援してくださる方がいることで、勝手に使命感も感じています。

今年から私は60cm以上の大きめの作品を描いていますが、1作品を多分15〜20時間くらいかけて描いています。

仕上がりを見るととてもそんな時間をかけたようには見えないですし、むしろ簡単そうに見えるかもしれません。

A4ほどの小さな作品でも納得がいかなければ6時間くらいかけることもあります。

もちろんそれだけ粘っても半分以上は失敗作で終わります。

しかし、数十分で描いたものをただの失敗と思わずに、どうやって良いものに変えるか、という練習が一番大事だと思います。

毎回、最初の1滴目から失敗のように感じてしまいますが、コントロールが効かない”フルイドアート”ですから、失敗が8割以上、それを修正しながら描くものなのかもしれません。

なかなか大変なんですが、一緒に頑張りましょう。

最後まで読んでくださって本当にありがとうございました♡

 

 

『アルコールインクアートを始めよう』2020年

2017年から2年半にわたって、新しい情報や商品を見つけてはご紹介させていただいてきたのですが、情報量が多くなったので、今回はアルコールインクアートを始めたい方の為に基本の画材情報をこの1ページにまとめてみたいと思います。

今までにご紹介したことがない画材も一緒にご紹介します。

 

これさえあればアルコールインクアートが始められるもの』1〜3

『是非用意していただきたいもの』と、『あると便利なもの』4〜7

『作品の表面を守る、そして飾るためにあると良いもの』8、9

の順でご紹介します。

そして最後に少しだけ

レジンコーティング

についてもお話したいと思います。

 

ちなみにアルコールインクアートとは、アルコールインクとアルコール液を混ぜ、アルコール液の揮発を利用して描くアートです。

揮発というと難しそうに聞こえますが、お子さんと一緒に始めることもできるほど気軽に、そして簡単に始めることができます。

 

 

これさえあればアルコールインクアートが始められるもの』

 

1: アルコールインク

海外ブランドで有名なブランドは以下の2つです。

Jaquard Piñata ジャカード ピニャータ

Ranger レンジャー   (Tim Holtz  ティム ホルツ)

どちらも発色が良いのですが、ピニャータは割とはっきりした明るいカラーが多い印象で、レンジャーは中間色や繊細なカラーが多く人気です。

初めてアルコールインクアートを始める方には、メタリックゴールドも入っている9色セットが人気です。

ちなみに現在のところ、日本ブランドのインクではメタリックカラーはありません。

そのためピニャータのメタリックが一番人気となっています。

 

特にアルコールインクアートで人気のメタリックカラーは黄色みのあるゴールドらしい RICH GOLD と、さらに RICH GOLD よりも暖かみのある BRASS というゴールドです。

特に BRASS はアルコールインクアートが流行り始めた頃には世界的にも売り切れが多く購入が難しい時期があったほど、アルコールインクアート界で最も人気のカラーと言えます。

私も BRASS はメタリックカラーの中で一番よく使うカラーです。

 

レンジャーにもメタリックカラーはあるのですが、ピニャータは大容量ボトルもあるため、そちらの方が人気があります。

(海外のインクはオンラインショップ上で価格の変動がとても大きいので、購入前に比較してくださいね。また、海外配送なので届くまでに時間がかかります。)

 

日本のアルコールインクメーカーとしては、

Copic  コピック

がほぼ独占状態で、世界的にも圧倒的な人気です。

人気の理由はそのカラーの豊富さがダントツで、コストパフォーマンスの良さも大きな理由です。(しかし2020年春のリニューアルよりインク容量が減るため、少し値上がりとなります。)

↑  インクアート向けにボトルがリニューアルされたコピックインク

(左) ピニャータ、(中)レンジャー、(右)旧コピックインク(バリオスインク)

2: アルコール液 + スポイトまたはニードル付き容器

アルコールインクアートに使用するアルコール液としておすすめのものはアルコール濃度が100%に近いものです。

日本で購入できるものですと、以下の2種類がおすすめです。

– 無水エタノール

– IPA(イソプロパノールアルコール)

 

IPAの特徴としては、99.9%という最高のアルコール濃度と、コストパフォーマンスの良さです。

IPAは無水エタノールの4〜5分の1程度の価格で購入できるので、思い切ってたくさん練習できますね。

IPAの方がアルコールインクアートをする時に描き心地が良いという方も多いです。

無水エタノールを使用していた方にとっては、IPAの方が匂いが強いという意見もあります。

個人的には、アルコールの匂いに慣れてしまっているからか、換気をしながら使用すればそんなに気になりません。

しかし、人によっては気分が悪くなる場合もありますし、小さなお子様がいる場所での長時間の使用はお勧めしません。

 

そしてアルコール液を使用する際に必要になるのが、スポイトやニードル付き容器です。

海外ではスポイトを使用するのが一般的ですが、私はニードル付き容器がアルコールインクアートに最適だと思います。

理由としてはニードルの方が、使うアルコール液を少量で出すことも出来、コントロールしやすいことと、キャップ付きなのでアルコールの揮発をほぼ完全に近いほど防ぐこともできるからです。

また、このニードル付き容器はインクを入れることにも適していて、ピニャータなどのメタリックインクも入れることができます。

ニードル付き容器は大抵が中国から販売・発送されるのですが、いくつかの販売者から購入して、その中でも私は上記の販売者が一番信頼できるので、リピートしています。

不良品がほぼ入っておらず、大体いつも蓋のシリコン部分は余分に入れてくれています。

 

3: ユポ紙

ユポ紙はフィルム法合成紙の事で、主にポリプロピレン樹脂でできているため、水に強く破れにくく、屋外用のポスターなどの印刷にも使用されています。

そのためアルコールインクアートには最適な紙です。

アルコールインクアート始める方におすすめで、日本で最も人気のあるユポ紙はこちらのA4(左)、A3(右)サイズのものです。

 

厚みがあるので、ヒートガン(記事下に記載)も使用できますよ。

 

そして、大きな紙に描きたい方にはユポ ロール紙がおすすめです。

現在日本で購入出来る最大サイズのものです。幅610mm/ 914mm/ 1118mm の3種類です。長さは30mです。

Alcohol Ink Art / Yupo (ユポ紙) とは・選び方

以上の3つがあればアルコールインクアートは誰でも始めることができます。

部屋の換気を忘れずに、髪の長い方はしっかりと髪をまとめて作業をしてくださいね。

またアルコールインク、アルコール液はともに火気厳禁となっております。

使用の際には充分に注意し自己責任で行ってください。

 

次はこれらに加えて、是非用意していただきたいものと、あると便利なものをご紹介します。

 

 

4: 防水性ビニールシート 

アルコールインクは油性マジックのインクと似ていて、テーブルや床につくと取りにくく、シミになってしまいます。

同様にアルコール液もフローリング等につくと白くなってしまいます。

防水性のビニールシートなどでお部屋を守ってください。

私は100円ショップに販売しているビニール製のテーブルクロスを愛用しています。

さらにインクを拭き取ったりするために、ビニールシートの上にキッチンペーパーを敷いている方も多いのですが、キッチンペーパーを大量消費しないために、私は大きいサイズの吸水クロスも使用しています。

ご興味のある方は以下の記事をご参考ください。https://marbleandwaves.com/2020/02/29/alcohol-ink-art-まだキッチンペーパー大量消費してる?/

 

5 : グローブ (手袋)

ビニールシートと同様に必要となるものは、グローブです。

アルコール液を直接触ると、皮膚が乾燥したり、肌荒れを起こしたり、アレルギーを引き起こす原因にもなるかもしれません。

一番のお勧めはゴム手袋で、手のサイズよりもワンサイズ小さめのものです。

アルコールインクアートでは描いている時に指先もよく使いますので、指とグローブの間に隙間があると作業がしにくくなってしまいます。

私はグローブを外した後にすぐにユポ紙を触れられるように、粉無しタイプのゴム手袋を愛用しています。

こちらのグローブは破れにくくて、ここ1年はずっとリピートしています。

日本人女性の手が大きな方でもSサイズでちょうど良いくらいです。

もちろんゴムのアレルギーや赤み、かゆみなどが出た方は、ビニール製のグローブなど、他のグローブをご使用ください。

6 : ヒートガン または ヘアドライヤー

アルコールインクとアルコール液をユポ紙の上で混ぜて、息をふぅ〜っと吹きかけて描くアルコールインクアートですが、ストローや、手動のブロワーなどを使う方も多いです。

そしてヒートガンがあると、通常よりも早くアルコール液を揮発させることができ、アルコールインクアートの表現の幅がさらに広がります。

  

 

私が使用しているのは左と真ん中の2台で、用途によって使い分けています。

比較的お手頃なヒートガンは海外製のものが多く、消費電力がとても高く、延長コードを使用するのが不安なものが多いです。

左のヒートガン (アストロ) は消費電力が1200wということと、コードの長さが2mと長めだったので購入しました。

温度もすぐに上がり、波のような美しい模様を描きやすいのですが、その温度でユポ紙が火傷しやすいという弱点もありますので、扱いに慣れるまでには少し時間がかかります。

 

真ん中のもの (Anesty) は温度調整ができ、温度がデジタル表示されるので、低温で使用したい時に活躍してくれます。

弱点としては、コードが1mしかないことと、消費電力が1500wと高いこと、そして音は左のヒートガンと比べるとうるさいと思います。

 

右の小型のヒートガン (ETEPON) はおそらく日本でアルコールインクアートに最も使用されているタイプだと思います。

値段がとても安く、小型で軽く、女性でも扱いやすいという点で人気がありますが、逆に壊れやすいというレビューが多く見られます。

そして、ご自宅にあるヘアドライヤーを使用している方もとても多いのですが、アルコールインクアートに向くドライヤーは、風力が弱いものです。

風が強すぎるとインクのコントロールはとても難しくなります。

 

7 : 筆

ヒートガン同様、あると表現の幅が広がるのが筆です。

アルコール液を筆先につけて、インクアートの上にちょんちょんとつけると、かわいい水玉模様が現れます。

線を描いてみたり、筆の形を変えていろいろと試してみると良いですね。

アルコール液を使用するため、筆が傷みやすいので、安いもので十分だと思います。

私は子供の頃から家に眠っていた細筆や、こちらの筆セットを使用しています。

ちょんちょんと描く時には先の細い筆、扇状の筆はアルコール液を含ませて指でしごいて雨のように粒を降らせたりと、使い分けています。

 

 

最後に、

『作品の表面を守る、そして飾るためにあると良いもの』

 

8: UVカットスプレー

仕上がったアルコールインクアート作品の表面を守る為にオススメなのが、UVカットスプレーです。

UVカットだけでなく、退色を防いだり、作品の表面が埃などで汚れるのを防いでくれる役割もあるそうです。

ちなみにレジンコーティングをされる場合にも、コーティング前にこのスプレーが必要になります。

スプレーしないと、レジンでインクが滲んで作品が台無しになってしまいます。

グロススプレー(左)とマットスプレー(右)がありますので、お好みの方をご使用ください。

個人的にはグロススプレーの方が、スプレー前のインクの質感と大きな差が出にくく、しかしテカテカしすぎないので気に入っています。

マットスプレーはユポ紙も含め全体が元々の質感より若干マットな質感に変わります。

しかしグロススプレーでも元々のインクの質感よりも若干ツヤが失われる感じがします。

少しでもインクのツヤを失いたくない、という方にはスプレー無しで以下の方法がお勧めです。

 

9: マット + UVカットフレーム

私が最もお勧めする仕上げ方法としては、作品表面をUVカットスプレーでコーティングしてから、以下のようなマットに貼り付けて、さらにUVカットフレームに入れる方法です。

ですが、インクのツヤを失くしたくない時にはスプレー無しでUVカットフレームに入れる場合もあります。

 

マットを使う利点

マットを使うのには作品を美しく見せてくれるだけではない、大きな理由があります。

それは、フレームと作品の間に隙間を作ることです。

マットは1.5〜2mmのものが一般的ですが、これによってできるわずかな空間が作品とフレームが接触するのを防いでくれます。

インクとフレームが接触していると、フレームへの色移りが起きたり、日本のように暑い夏にはインクが柔らかくなってくっつく可能性があります。

マットの幅が細くてフレームの枠に隠れてしまう場合でも、マットの使用をお勧めします。

私はマットは主に以下の3ショップで窓抜きのオーダーをしています。

どこのショップが安いというわけではなく、マットのサイズごとに価格が違うので、欲しいマットサイズの価格を3つのショップで比べてみると良いと思います。

(その際には1.5mmと2mmで価格が違いますのでご注意ください。)

マルニ額縁画材店 楽天市場店 

自社工房の額縁専門店ないとう
アートインテリア額縁のゆうびどう

 

UVカットフレームの利点

私の場合はUVカットスプレーはUV対策の気休めと作品の表面の保護程度に考えています。

そのため、大事な作品の場合はUVカットフレームの使用をお勧めしています。

スプレー無しでUVカットフレームだけを使用する場合もありますが、これはスプレーによって作品の質感を変えたくない場合です。

 

UVカットフレームには大体アクリル板が使用されているので、価格は普通のフレームより高価になります。

以下のショップではUVカットフレームを比較的多くのデザインとサイズで扱っているのでお勧めです。

さらにマットの窓抜きにも対応していますので、マットとUVカットフレームを一緒に購入したい場合に、こちらのショップ(マルニさん)は便利だと思います。

 私はこのショップで最近このUVカットフレームの70角サイズを購入しましたが、とても気に入っています。

 

すでにお気に入りのフレームがある方はUVカットアクリル板のみをオーダーすることもできるそうです。

 

 

レジンコーティング

 

作品をレジンコーティングするのも人気ですが、レジンコーティング作業自体にもリスクも伴いますし、レジンの経年劣化とUVカットが出来ない点を考えると、現在はレジンコーティングせずにフレームに入れるのが作品を長生きさせる一番の方法だと思います。

Alcohol Ink Art : レジンコーティングのリスク

とは言え、レジンコーティングした作品はインクに瑞々しさが戻ったようでとても美しいですね。

レジンコーティングをされる際には、リスクを理解し、最低でも1回は練習した上で、十分に換気を行いながら作業をなさってくださいね。

レジンコーティングの前には、UVカットスプレーでインクの表面を保護することを忘れないでください。

この一手間を忘れてしまうと、レジンでインクが滲んで作品が台無しになってしまいますよ。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この1ページで必要なものがわかるようにまとめたのですが、ずいぶん長くなってしまいました。

繰り返しになりますが、みなさん、アルコールインクアートをされる際には、十分に換気をしてアートを楽しんでくださいね。

 

 

 

Alcohol Ink Art: まだキッチンペーパー大量消費してる?

アルコールインクアートの動画やWSの写真を見ているとよく見かけるのが、テーブルの上にキッチンペーパーを広げてベタベタのキッチンペーパーを使っている様子。

 

私は元々キッチンペーパーは使用しないのですが、最近ずっと気に入って愛用しているものがあります。

もう使用されている方もいらっしゃるかもしれませんが、吸水クロスがとても良い働きをしてくれます。

 

もちろん吸水クロスもたくさんのアルコール液を吸えばベタベタにはなるので、ビニールシートなどの耐水シートを下に敷かなければいけないのですが、キッチンペーパーと比較すると、その吸水力は全く違います

上から順にユポ紙、吸水クロス、ビニールシート。ちなみに私はフローリングの上にベニヤ板を敷いています。

 

そして吸水クロスは、汚れが気になれば洗うこともできますので、とても経済的ですし、環境にも優しいです。

 

洗う際には、絞ったりせずに、平らなところで軽く水分を押し出して、必ず平らなところで乾かしてください。

乾いた時に波打ってベコベコになってしまうと、ユポ紙を置いた時に傾斜がついてしまうので、とにかく吸水クロスの表面を『平らに』することが大事です。

 

私はIPA (アルコール液)を購入する時に、(愛用しているIPAのメーカーさんである) ヒロバ・ゼロで一緒に購入しました。

この吸水クロスは洗車用なのですが、他の吸水クロスや吸水タオルよりサイズが大きくアルコールインクアートにぴったりだと思い試してみました。

少し硬いフェルト状になっているため、ユポ紙をずらした時に裏返えりにくく、柔らかいタオル状のものより使い易いと思います。

 

(2020年2月11日現在)  Amazonと楽天どちらでも購入できますよ。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

(郵送で送料無料)ガレージ・ゼロ 吸水クロス 45×50cm
価格:385円(税込、送料別) (2020/2/29時点)

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ガレージ・ゼロ 吸水クロス 45×50cm 2枚
価格:508円(税込、送料別) (2020/2/29時点)

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ガレージ・ゼロ 吸水クロス 45×50cm 5枚
価格:1210円(税込、送料別) (2020/2/29時点)

私は最近は一辺が1m前後の大きな作品を描くことが多いので、こちらの吸水クロスを4枚並べて使用していますが、A3サイズの作品であれば1枚で十分です。

4枚並べていると、描いているうちにズレてくるため、現在大きいサイズの白い吸水クロスを探しているので、もし見つけたらアップデートしたいと思います。

キッチンペーパーもったいないなぁ、と感じている方は是非試してみてください。

日本でも! Fluid Artが流行

 

 

大変遅くなりましたが …… 明けましておめでとうございます!

2019年は2018年と比較すると、本当にFluid Art (フルイドアート) が流行しました。

2018年は日本ではまだほとんど知られていませんでしたが、2019年に入ってからは、ワークショップが増えたり、作品を個展に出品される方が増えました。

2018年にはフルイドアクリリック(ポーリングアート/アクリリックポアーなど他の名前でも呼ばれる)の流行の兆しが見られ、2019年はアルコールインクアートが高速で流行した印象があります。

アルコールインクアートとフルイドアクリリック、どちらも、誰でも出来るその手軽さから、一気に広がっています。

 

2019年には、アルコールインクアート用に日本で購入できるIPAのご紹介をさせていただきました。

Alcohol Ink Art : 上手く描けない? IPAを使ってみて !

IPA自体は2017年にblogを始めた時にご紹介させていただいたのですが、日本では商品を見つけることができませんでした。

日本でアルコールインクアートをされている方の間では、『アルコールインクアートには無水エタノール』という観念が定着しつつありました。

2019年になってやっと日本でも良いIPAを見つけることができ、とても感動したのを覚えています。

blogで商品をご紹介させていただいて以降、IPAを使用される方が一気に増え、今では無水エタノールを使用している方は少数派となりつつあります。

IPAを使用した方々から『無水エタノールよりも描きやすく、綺麗なラインが出るようになりました!』と嬉しいコメントをいただくこともありました。

良いアルコールは、インクの上にアルコールを垂らした時点で、その良さははっきりと目に見えます。

インクの上にアルコールを垂らした時に、小さなセル (細胞状の模様) が見えるものがベストです。

まだIPAを試したことがない方は、是非使ってみてください。

 

もちろん海外にお住いの方も、別ブランドのものをオンラインやドラッグストアで購入できますよ。

イソプロピルアルコールやイソプロパノールアルコールとも呼ばれます。

アルコールを99%以上含むものが良いです。

 

いつも新しい商品を購入して試し、良いものをご紹介させていただいていますが、やはりフルイドアートには向かないものも多く、無駄になることも多いです。

そんな時は毎回とても落ち込みます。

しかし結果的には、これまでの実験や失敗があったからこそ、『私はこれを使っています』ではなく、『これが一番良い』とお伝えしてこれたのだと思います。

ニードル付き容器も、(もちろん私が販売しているわけではないのですが…) 他の様々な容器と比較し、自信を持ってお勧めできるものです。

海外ではニードル付き容器を使用している方はまだ見たことがありませんが、日本では多くの方にとってアルコールインクアートの必需品となっていることに少し驚きながらも、このblogにやりがいを感じています。

なので、良いものをご紹介でき、皆さんにも試していただいて、コメントまでいただけた時にはとても嬉しいです。

皆さん、本当にありがとうございます!

2019年には、日本のIPAをご紹介できたことがこのblogで一番成果があったことかな、と感じています。

2020年にはアルコールインクアートが日本でさらに浸透し、より幅広い年代の方々にもしていただけるようになると思います。

また、レジンアート(レジンアートペイント)も少しずつ知られ始めているので、そろそろ流行も始まるのではないのかと思います。

現在、日本ではまだレジンアートは基本的な海のデザインのものやマーブル模様が多いですが、今年はより多くのデザインが見られるのではないかと期待しています。

最後に、blogをあまり更新できず、申し訳ありません。

たくさん書きたいことがあるのですが、情報があっても実証や写真撮影まで手が回らなかったり、書く書く詐欺のようで申し訳ないです。

それにも関わらず、いつも読んでくださっている方々、Instagramにコメントをくださる方々には本当に感謝の想いでいっぱいです。

2020年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

Resin Art: レジン表面が凸凹に… 気温や湿度の影響

 

レジンアートで出来る波のようなレース模様やマーブル模様は本当に美しいです。

色や濃度、熱によってその反応は様々です。

 

しかし、そんな繊細なレジンアートだからこそ気温や湿度の影響を受けやすいんです。

気温も湿度も高い日本の夏にレジンアートをすることは難関です。

 

私が使用しているレジンの場合は、以下の使用条件となっています。

– 室温度・樹脂温度:18℃以上

– 湿度:70%以下

これは他のレジンブランドでもほとんど変わらないと思います。

作業時の気温は20〜25℃くらいが適しています。

 

熱を加えるとレジンの硬化が早まるように、夏の気温が高い時期には硬化が早くなります

逆に冬は硬化が遅くなりますね。

 

日本では梅雨の6、7月は徐々に気温も湿度も上がり、梅雨が終わっても夏の間中その蒸し暑さは続きます。

この6月〜8月のレジンの使用感は他の季節とは明らかに違います。

 

– 気温

気温が高く、レジンの硬化が早まる分、作業時間は短くなりますね。

レジン自体が気温が低い時期と比べると軟らかくトロトロしているので、キャンバス上からレジンが流れやすい感じがします。

気温自体は仕上がりにそこまで大きな影響はないように感じました。

 

– 湿度

作業中は私はあまり湿度による影響は感じませんでした。

作業が終わり、硬化のため放置していると徐々に影響が見え始めます。

放置し始めてからしばらくすると、レジンの表面に波のような小さな凸凹が現れ始めました

湿度が低い時は、艶があり、ガラスのように反射するようななめらかで平らな表面になります。

 

もう一つの現象も現れました。

レジンの表面の丸い凹みです。

これはフィッシュ・アイ と呼ばれる現象です。

この写真の丸で囲まれた部分がフィッシュ・アイです。

全体にも、先に述べた波のような小さな凸凹が見られます。

 

残念ながらこれらの現象が現れると、どうすることもできません。

湿度の影響を受けてしまった場合、完全硬化後にもう一度トップレイヤーを流し直さなければなりません

 

– 対策はある?

対策としては室温と湿度をできるだけ良い状態にするしか方法はありません。

私は (作業中は換気は必須なので) 作業終了後、つまり硬化のために放置する時にクーラーをつけておいたり、除湿・乾燥機も使用してみました。

フィッシュ・アイは改善しました。

しかし湿度が高いうちは何度やり直しても波のような小さな凸凹が完全になくなることはありませんでした。

9月上旬になってもなお、まだまだ湿気は高いようで、完璧なトップレイヤーに仕上げることは難しいです。

 

ちなみに5月末まではカラリとしたちょうどいい気候で全く問題ありませんでした。

なので対策としては、ベースやデザインは夏の間に作っておき、トップレイヤーは辛抱強く待って湿度が低い季節に作ることです。

日本の長い夏が終わるのをひたすら待つのは辛いですが、高価なレジンをたくさん無駄にするよりは良いかな、と思います。

 

湿度が高いとレジンアートで人気の波のようなレース模様ができにくいという情報もあるようですが、私は夏の間もその影響は実感することはありませんでした。

レジンを流し込むとすぐにレース模様になりましたし、作業中に模様が消えてしまうようなこともありませんでした。

繊細なレース模様はレジンがまだ柔らかいうちには流れたり変形したり薄くなりやすいのですが、もしも全くレース模様が出来ないという場合は、レシピか作業工程に原因があるのかもしれません。

ただ、レジン表面はやはり硬化中に湿度の影響を受けて凸凹になってしまいますね。

 

夏の間何度やり直しても凸凹になってしまった方は、是非諦めずにこれからの季節に再挑戦してみてください。

(レジンは基本的に火気厳禁と記載されていますので、ガストーチやヒートガンなどの使用は自己責任で行ってください。レジンは有機溶剤であり、健康への影響もあります。必ず充分な換気をしながら、有機溶剤用のマスクを着用して作業を行ってください。)

Alcohol Ink Art : コピック バリオスインクが生産停止しました

 

 

みなさんの中ではもうご存知の方も多いと思いますが、2019年 6月7日にコピック公式ホームページでバリオスインクのリニューアル生産停止の発表がありました。

発表の時点では、もう既に生産を停止しているような内容でした。

これは発表内容の一部です。

 

『 コピックシリーズの補充用インク「コピックバリオスインク」のリニューアルを実施いたします。

つきましては、後継品への切り替えのため「コピックバリオスインク25ml」(全358色、空ボトル)は在庫分をもって順次販売終了とさせていただきます。

より補充しやすく、使いやすいように改良した新たな補充用インクの発売は2020年春を予定しております。詳細はあらためて正式にご案内いたしますので、しばらくお待ちください。

【対象商品】
コピックバリオスインク25ml 単色(全358色)
コピックバリオスインク25ml 空ボトル       』

 

確かにバリオスインクの細長いボトルは立てておくのが難しく、口が大きいのでインクも漏れやすくて使いにくかったのでリニューアルされるのは嬉しいですが、長期間に渡る生産停止はとても困りますよね。

この発表後は、バリオスインクを扱う画材・ステーショナリーのオンラインショップでは、”在庫無くなり次第販売終了”のような表示がされるようになりました。

ですがやはり人気カラーはもう手に入りにくい状態です。

リニューアル後の販売開始時期も 2019年 春の予定となっていますが、遅れる可能性もありますし、お気に入りの色は早めにストックされることをお勧めします。

より使いやすく、スタイリッシュなボトルになって戻ってきてほしいですね。

 

 

Alcohol Ink Art : どうやって飾る?

(追記しました。)

この質問もよく頂く質問のひとつです。

アルコールインクアートはどうやって飾っていますか?

 

すみません…  実は私は今まで一度も自分のアルコールインクアート作品を

飾ったことないんです…。

いつか飾りたいなと思いながら、つい描く方ばかりに集中してしまいます。

 

なので今回は私が絵を販売する時に、お客様にお勧めしているアルコールインクアート作品の

飾り方をご紹介します。

 

定番ですが、

マット + フレーム

です。

 

私は紙とインクの段差だったり、乾いたインクの表面が好きです。

描いた時のインクの流れやインクの持つ質感が分かるので、特にコーティングせずに

フレームに入れるのが好きです。

窓の開いたマットに作品を貼り付けて、フレームに入れます。

マットがあると奥行きと高級感がでます。

 

また、マットがあればフレームとの間にわずかなスペースが空くので、

作品が直接フレームに接触する心配がありません

もし作品とフレームがぴったりとくっついていると、暑い日にはインクは若干

柔らくなりますので、フレームに色移りする可能性があります。

繊細なインクアート作品自体も守られるのでマットの使用がお勧めですよ。

 

上の画像で私が使用したマットは以下の商品です。

最近、すぐに飾れる状態で納品する機会があったので、このマットに作品をテープで

貼り付けてフレームに入れましたが、とても良い感じで感動しました。


様々なマットサイズに希望のサイズの窓を開けてくださいますよ。

 

そしてフレームですが、私のお勧めは

UVカットフレームです。

インクは紫外線によるダメージが大きく、変色・退色します。

せっかくの作品の色が変わってしまうと残念なので、フレームは表面がUVカットの

アクリル板のものが一番安心です。

UVカットフレームはそうでないものと比べると高価になりますが、

アクリル板は丈夫ですし、何度も別の作品に入れ替えて楽しむことができますね。

 

ちなみに作品にUVバニッシュを使うこともお勧めです。

紫外線だけでなく作品の表面を埃などから守ってくれます。

お勧めは以下のホルベインさんのものですが、マットタイプとグロスタイプがあり、どちらも吹きかける前と吹きかけた後の作品(インク表面) の質感を少し変えてしまいます。

雰囲気が少し変わってしまうので、使用前に試してみてくださいね。


他メーカーのお安いものも試しましたが、ホルベインの方が噴射される粒が細かいのか、仕上がりが美しくインク滲みもありません。

私も最近ヴァニッシュスプレーを使用していますが、作品によっては質感を変えたくなく、使用しない場合もあります。

個人的にはUVカットヴァニッシュの紫外線カットお効果は気休め程度に考えているので、バニッシュした場合もUVカットフレームはあった方が良いと思います。

 

 

以前の記事でレジンコーティングのリスクについて説明していますが、

レジンコーティングでは紫外線対策はできませんし、様々な問題が起きる可能性があります。

Alcohol Ink Art : レジンコーティングのリスク

アクリル板を1枚通すことによって、レジンとは違う艶感と、クラシックな美しさが

生まれます。

フレームに入った作品は本当に綺麗ですよ。

もしお気に入りの作品を安心して、長く綺麗に飾る方法をお探しであれば、是非

マット + UVカットフレーム

をお試しください♡

UVカットフレームはこちらのショップなどで取り扱いがあります。

 

また、こちらではUVカットのアクリル板だけでも注文できるようです。

お手持ちのフレームでも利用できて便利ですね。


 

Alcohol Ink Art : レジンコーティングのリスク

( 追記しました )

 

最近一番よく頂く質問が、

アルコールインクアートをレジンでピカピカにコーティングしたい。

インクが滲んでしまうのですが、どうしたらいいですか?

という質問です。

 

結論から言うと、私はアルコールインクアートのレジンコーティングをしていません。

理由はリスクが多く、作品の寿命も短くなるからです。

レジンコーティングは高級感と透明感が出てとても素敵なのですが、個人的には紙とインクの段差や、乾いたインクの質感も好きなので、今のところはコーティングする予定はありません。

 

まずはレジンコーティングのリスクを簡単にリストアップしてみます。

1 : レジンコーティング時にインクが滲んだりユポ紙が波打つ

インクとユポ紙は熱に弱いのでコーティング時にインクが滲んだり、ユポ紙が波打ってしまうのは仕方が無いと思います。

そのため、レジンの前にヴァニッシュを使用し、作品の表面に触らないように気をつけながら、ヒートガン/トーチの温度を控え目にしてコーティングしていただくしかないと思います。

 

2 : コーティング時/コーティング後に変色する可能性がある

これもヴァニッシュの使用によってある程度防ぐ事ができると思いますが、ヴァニッシュがユポ紙全面に確実についている必要があります。

ヴァニッシュは以下のホルベインさんのものがおすすめです。


マットタイプとグロスタイプがありますが、レジンコーティングされる場合はどちらでも良いと思います。

他メーカーのお安いものも試しましたが、ホルベインの方がインクが滲みにくく仕上がりが美しいです。

 

3 : 気温が高い日に、レジンの下でインクが滲む可能性がある 

 

4 : レジンはUVカット出来無いため、インクが退色/変色する

 

5 :  レジンは紫外線や時間の経過により黄変する性質があり、月日が経つとレジンが黄色っぽく見える

紫外線が黄変の大きな原因になりますから、なるべく紫外線に当たらないように気をつけることはできますね。

(もちろんコーティング前にバニッシュを使用していても、レジン自体はUVカットできません。)

経年劣化についてはどうすることも出来ないのですが、出来るだけ黄変しにくいレジンを選択した方が良いですね。

お値段は結構高くなりますが、私もこちらのNEOに移行しました。

レジンコーティングの前にはヴァニッシュも忘れずに使用してくださいね。

 

2018年には、日本でもアルコールインクアートやレジンアートが徐々に知られるようになってきました。

2019年になると、アルコールインクアートのレジンコーティングに関する質問をよく頂くようになりました。

 

私も2018年、今から約1年前にレジンコーティングをヴァニッシュ無しで試したことがあります。

私は実験として、要らないアルコールインク作品をレジンコーティングしましたが、結果としては上記のいくつかの項目については実感しました。

レジンコーティング時にもインクが滲んだことによる変色はありましたが、約1年ぶりにそれを見たら更に変色がありました。

特に鮮やかなブルーはピンクっぽくなっていて変色の度合いが大きかったです。

もしこの作品がお気に入りの1点だったら、とてもショックを受けると思います。

上の写真は

左:  (ユポ紙ではなく)キャンバスにアルコールインクで描いたもの、レジンコーティング前

右: ヴァニッシュ無しでレジンコーティングし、インクが滲んだものを、さらに直射日光のあたらない室内で一年間放置したもの

の比較です。

これは、レジンコーティングしている時にはすでに滲みと少しの変色があり、更に一年という時間の経過で変色が進行したかなり酷い例です。

ユポ紙上にヴァニッシュで仕上げをし、レジンコーティングに成功した場合ももしかしたら多少インクの変色が起きる可能性はありますね。

レジンコーティングには以上のような様々なリスクがあります。

しかし、もちろん必ずインクの色が滲むわけでは無いと思います。

海外製のレジンブランドのART RESINなどは、インクアートをレジンコーティングできると宣伝しています。

ですが、海外アーティストの間では、レジンブランドに関わらず、気温の上昇によってレジンの下でインクが滲むという声は随分前からよく挙がっています。

(気温が下がるとほとんど滲みがない元の状態まで戻ったと言う声もあります。)

私は海外製レジンは使用していないので、どれほどアルコールインク作品に対応しているのかは分かりません。

ですが、気温が高いとレジンコーティングしていないインクアートのインクの表面も少し柔らかくなりますし、滲みが出てもおかしくはありません。

結論として、もちろん練習すれば綺麗にコーティング出来るようになるけど、レジンコーティングした場合としない場合を比較すれば、コーティングしないほうが確実に作品の寿命が長いと考え、私はコーティングしていません。

最近では日本でもレジンコーティングしたインクアート作品を販売されている方も増えてきましたが、まだまだ新しいアートなので、まだコーティングして1年以上経過した作品がほとんど無いのだと思います。

もし作品の販売を検討されている方はせめて半年以上は様子を見て、問題がないことを確認してから販売を始めるか、滲んだら無料交換するなど、アフターケアができるように準備をしておく必要があると思います。

 

とはいえ、インクアートのレジンコーティングはとても綺麗なので、是非試したい!というお気持ちもよく分かります。

特に透明感が加わると、インクが乾く前のアーティストしか見られない瑞々しいインクに戻ったように見えて、ずっと見ていたいほど本当に美しいです。

初めてレジンコーティングに挑戦される方は、お気に入りの作品は決して使わず、まずは何度か試してからにしましょう。

 

最後に、レジンは安全面と健康面での危険の可能性もあります。

レジンは基本的に火気厳禁と記載されていますので、ガストーチやヒートガンなどの使用を含むすべての作業は自己責任で行ってください。

また、レジンは有機溶剤であり、(長時間の使用による)健康への影響もあります。

必ず充分な換気をしながら、有機溶剤用のマスクを着用して作業を行ってください。

レジンアレルギーにならないよう、グローブの着用も必須となります。

皆やっているから大丈夫だろうと軽視せず、皆さん自身の安全面と健康面には充分に注意して選択いただきますようお願い致します。

 

 

Alcohol Ink Art : どうやって飾る?

Alcohol Ink Art : 上手く描けない? IPAを使ってみて !

久しぶりにアルコールインクアートです。

最近よくInstagramで、ワークショップの問い合わせをいただくのですが、今のところ特にワークショップの予定はしていません。

ですが、アルコールインクアートは材料さえ揃えばあとはほぼ練習あるのみです。

自分で材料を揃えてしまえば、高額なお金を払ってワークショップに参加する意味はないと思っています。

(もちろんそのアーティストさんの大ファンだったり、特別なテクニックを持っている方に教えてもらうのは別だと思います。

ですがそれは、中級〜上級レベル向けのワークショップに限りますね。)

最初だからこそ、ワークショップの参加費を材料費に当ててたくさん練習していただきたいな、と思います。

ビギナーの方でもこれからご紹介する材料で練習し続けたらすぐに上達できますよ。

 

なので、今回は何がアルコールインクアートを難しくさせるのか、どうしたらより簡単にできるようになるのかをご紹介します。

 

大きな差を生むのはアルコール液です。

以前にアルコール液とエタノールの種類については下記の記事で詳しく説明しています。

アルコールインクアートにエタノールは使えるの?

この中でもご紹介させていただいた通り、アルコール濃度の高いものほど揮発性が高いため、描きやすくなります。

消毒用エタノールですとアルコール濃度が低いため、揮発性が低いですね。

揮発性が低いと、美しいラインが出にくく、滲んだようなもやもやした印象になりやすいです。

揮発性が高ければ、インクの流れたラインが綺麗に出てメリハリのある作品になります。

アルコール濃度が100%に近いほど描きやすいということです。

そこで、こちらのアルコール液がおすすめです。

イソプロピルアルコール (IPA)

 

アルコール濃度は99.9%です。

ロンドンに住んでいた時はイソプロピル(イソプロパノール)アルコールを使用していて、日本でも同様のものをずっと探していました。

最近これを見つけたのですが、無水エタノール以上のアルコール濃度エタノールよりずっと安く購入できます。

私は練習では安いエタノールを使用していたこともあったのですが、今は思い切りこのIPAを使って練習できます。

とても描きやすいですよ。

( ちなみに無水エタノールとはほとんどアルコール濃度は変わりませんので、使用感は変わらないと思います。

しかし無水エタノールはIPAの4〜5倍のお値段です。)

 

ここからは以前にご紹介した材料ばかりです。

私はアルコール液は必ずニードル付き容器に入れ替えて使用しています。

一度ニードル付き容器を使用するととても使いやすいので、もう欠かすことができません。

必要な量のアルコール液を垂らしたいところにピンポイントで垂らせます。

インクを入れ替える場合は10mlの小さいボトルで十分ですが、アルコール液はたくさん使用しますので、20ml以上の容器の方が入れ替える手間が減って良いと思います。

私は現在30mlを愛用しています。

50ml以上使う時は、大きな作品を描く時や、何度も直しながら描く時ですね。

 

私は合わせて以下のヒートガンも使用しています。

ヒートガンを使うことによって熱で一気に揮発させられるため、インクのラインが綺麗に出ます

しかしかなり高温になるので火傷にご注意ください。

ちなみに私はIPAを使うようになってからは、ヒートガンを使う回数は半分以下になりました。

ヒートガンを使わなくても美しいラインが出しやすくなったからです。

 

ヒートガンを使用する場合はこちらのユポ紙 (250GSM) がおすすめです。

現在のところ、日本で購入できるユポ紙でA4、A3サイズのものだと250GSMが最高だと思います。

( 日本ではA3以上の大きさで分厚いユポ紙はまだ売られていないようです。)

250GSM以下ですと、紙が薄すぎてヒートガンの熱に耐えられなくなってきます。

250GSMでも熱を近づけすぎると紙が曲がってしまうので注意が必要です。

もちろんヒートガンを使用しない場合はどんなユポ紙でも大丈夫ですよ!

 

これらが揃えばビギナーさんでも必ずインクの美しいラインが出せるようになります。

最初はインクのコントロールが難しいですが、あとは練習あるのみです。

私は今のこの材料に落ち着いてから、アルコールインクアートがより簡単に綺麗に描けるようになり、以前よりも楽しくなりました。

アルコールインクアートは見た目よりも難しく、なかなか上達できずにめげそうになる…という方も多いです。

私も長い間そう感じつつも様々な実験を繰り返して現在に至りました。

無水エタノールを使っていた人にとっては、IPAも描き心地は変わりませんが、コストを大幅カットすることができますので、IPAでたくさんアルコールインクに触れる時間を増やしてください。

皆さんにもよりレベルアップしやすい道具を使って、アルコールインクアートを楽しんでいただきたいです。